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不妊漢方治療5つのメリット:支える 〜フォローアップ〜
漢方不妊治療は安定した妊娠維持にも役立ちます
漢方治療は妊娠から出産まで一貫して母子を支えます
漢方不妊治療は、不妊の治療はもちろんのこと妊娠初期から妊娠維持そして出産まで一貫して母子を支えてゆきます。
漢方薬のご相談に見える患者さんの中には、せっかく妊娠しても何度も流産を繰り返された方や、体外受精に成功したかと思っても不育のために結局流れてしまった方が結構いらっしゃいます。
西洋医学ではこういったことにはなすすべがありませんが、漢方医学では流産癖や不育症についても独特な考え方や治療法ありますので妊娠から無事出産まで積極的に支えていきますのでぜひお役立てください。
流産は妊娠22週未満に起こってしまった分娩をいいます。
妊娠した女性の約15%に流産が起こるといわれ、妊娠がまだ確認されていないごく初期の流産を含めるとさらに高い割合になると考えられています。また、母体の加齢とともに流産の発生頻度は高まり、40歳以上では流産率は25%に達します。
発症時期による流産の分類
■早期流産
妊娠12週未満の流産を早期流産といい発生頻度は13.3%です。主に胎児側の因子によって起こる流産で、染色体異常因子によるものが最も多いです。
■後期流産
妊娠12週以降の流産を後期流産といい発生頻度は1.6%です。主に母体側の異常によって起こる流産で、頚管無力症や絨毛膜羊膜炎などが原因で後期流産が起きます。
流産の臨床的分類
■切迫流産
流産発生の危険のある状態ですが妊娠継続の可能性もあります。
▼切迫流産の症状
少量の性器出血、軽度の下腹部痛、下腹部の緊満感、腰痛など
■進行流産
流産が進行している状態
▼進行流産の症状
多量の性器出血、陣痛様下腹部痛など
■完全流産
胎児が完全に排泄された状態
▼完全流産の症状
出血や下腹部痛が軽減または消失
■不全流産
胎児が完全に排泄されず一部が残留した状態
▼不全流産の症状
出血や下腹部痛が持続する
■稽留流産
胎児が子宮内で死亡し子宮内に停滞している状態
▼稽留流産の症状
無症状
■習慣性流産
流産が3回以上続いた場合をいい、不育症の大半を習慣性流産が占めているといわれています。
習慣性流産は偶発的に起こるものではなく何らかの原因によって発生すると考えられていますが、今のところ原因はほとんどわかっていません。
漢方医学では習慣性流産を「滑胎(かったい)」とよび、漢方医学の古典には古くから「滑胎」について様々な治療法が記されています。
習慣性流産である「滑胎」の原因について漢方医学では主に次の4種類の原因が考えられています。
(1)腎精不足による流産
先天的な腎精不足、あるいは後天的な原因によって腎精が受損したために腎精不健となり、その影響が胎児に及び発育不能となって流産を繰り返す場合です。
後天的な腎精不足の原因としては、慢性胃腸疾患による栄養の吸収不良、ダイエットのしすぎ、高齢や慢性疾患の闘病による腎精の消耗あるいは過剰な性生活による腎精消耗などです。
〜参考〜
「腎精」とは腎の生殖の精のことで、先天的に「腎精不足」があると乳幼児期では発育や成長が悪かったり、思春期では性の成熟過程に影響が現れ女性では初潮が遅れたり、乳房の発育不良が現れます。また壮年期では性機能に影響し不妊症や不育症を起こしやすくなります。さらに老化が早まり腰膝の軟弱化、歩行障害、精神不安、難聴などの病理的変化も現われやすいです。
(2)腎気不固による流産
過労や妊娠後の性生活の乱れなどから腎気を著しく消耗した結果、胎児を維持できず堕胎し流産となる場合です。
〜参考〜
「腎気不固」とは、腎気不足によって固摂機能(しっかり支える機能)が低下して起きる病理的な状態をいいます。
腎気不足になる原因としては、幼年期における精気の充足不足、過剰な性生活による腎気の消耗、慢性病による腎気の消耗、老年期による精気の衰退などで、腎気不足により「腎気不固」となると、腎の「封蔵機能の失調」および「二便の固摂失調」が症状として現れてきます。
「封蔵機能」が失調し低下すると胞宮(子宮)の固摂機能(しっかり支える機能)が低下してきますので妊娠を支えられなくなり滑胎(流産を3回以上繰り返すもの)が起きます。また「二便の固摂失調」があると大便失禁や小便失禁が起きます。
(3)脾気虚弱による流産
もともと胃腸が弱く消化不良や下痢症状があり十分な栄養や血液が体に回らない為に胎児が失養して育たず流産となる場合です。
(4)血虚内熱による流産
もともと血虚あるいは陰虚体質があり、妊娠したためさらに陰血不足が悪化して内熱を生じ、その影響が胎児に及んで流産となる場合です。
〜参考〜
「血虚」は体内の血液不足、血液の滋養作用の減少状態で「陰虚」はさらに津液や血液不足が進んだ状態。その結果陰陽失調となって内熱が生じ、微熱、ほてり、寝汗、口渇などの症状を伴います。
妊娠前から、個人個人に合ったオーダーメイド漢方薬で体質を改善し、流産を繰り返さないようお役に立てれば幸いと思います。
また妊娠された場合、妊娠維持を支え助ける安胎薬を服用されますとより妊娠維持には効果的です。
症例 不妊、不育、子宮内膜症でしたが漢方薬で妊娠し無事出産
Sさん 39歳
●今までの経緯
今までに流産を5回くりかえし、不妊不育症で悩んでいました。
また、就寝中に突然肛門に強い痛みを覚えたので病院で検査したところCA125が高く子宮内膜症を指摘されたそうです。
以来、生理中はもちろん日常的にもツーンとした痛みがあり、肛門痛の痛みには痛み止めも効かないそうです。
まずは漢方薬で子宮内膜症を改善し、ぜひ子宝も授かりたいとのご相談でした。
●お悩みの病名と症状
不妊、不育、子宮内膜症
●漢方相談でわかったこと
子宮内膜症は、生理のたびに非常に強い痛みを伴い、特にダグラス窩に子宮内膜症が発症すると、下腹部痛、腰痛などの痛みが四六時中持続します。
さらに子宮内膜症のためにダグラス窩と直腸が癒着すると排便痛、肛門痛、性交痛が生じてきます。
また、子宮内膜症は妊娠にとって大切な子宮や卵巣に発症するので、子宮内膜症の患者さんの4分の3がこの病気のために不妊症や不育症になっているといわれています。
Sさんに生理のときの様子をお聞きしてみると、生理時には血塊が多く月経血も暗紅色でサラサラしていないそうです。
強い血行不良があり古血がだいぶ溜まっているようでしたので血行を改善する漢方薬をエキス顆粒剤でお出ししました。
●漢方薬服用後の経過
漢方薬服用4週間後、生理痛はだいぶ楽にはなったそうですがまだ痛みはあるそうです。
漢方薬服用18週間後、生理痛は非常に軽くなり生理時の血塊はなくなってきたそうですが、病院で検査していただいたところ卵巣機能が低下していて子宮内膜もうすく基礎体温も高温の維持が悪いそうです。
漢方エキス剤は、服用は楽なのですが生薬を使った煎じ薬より効果が劣るのでがんばって煎じる漢方薬に切り替えて服用していただくことになりました。
煎じの漢方薬に変えてから11週間後、妊娠が確認されました。
妊娠したといっても、今までに5回妊娠して5回とも流産されているのでご本人はもちろん私も非常に心配でしたので、妊娠維持と安胎を目的にした漢方薬を継続して服用していただきました。
そして、翌年めでたくご出産されました。
初めてのお子さんを抱かれとてもお喜びになられていました。
●斎藤寛幸より一言
子宮内膜症は、生理の時のみならず日常的にも痛みが続きつらい病気の一つです。さらに赤ちゃんが欲しいと思っても不妊不育症の原因となるため悩んでらっしゃる患者さんは実に多いです。
Sさんのように漢方薬で子宮内膜症の痛みが改善されその結果、不妊不育も改善されて無事出産までこぎつけたことは本当によかったと思います。
少しでも漢方薬がお役に立ち明るい希望につなげることができればこれほどうれしいことはありません。















